家庭の中で変わる“頭のかたち”のお話し

こんにちは。 東京日本橋クリニック 脳神経外科 堀越恒(ほりこしこう)です。

今回は、「赤ちゃんの頭のかたちと家庭環境の関係」についてご紹介します。
当クリニックに受診される理由として、向き癖があり、斜頭や絶壁が気になり、健診やかかりつけ医に相談をされて来院されるお子様が多いです。
実は、赤ちゃんの頭の形って、生活のちょっとした工夫や環境でけっこう変わるんです。

● うちの子、なぜかいつも同じ方向を向いて寝てる…
よくある相談のひとつです。
「右ばかり向いて寝てるんですけど、クセですかね?」
これ、実は「クセ」だけじゃないかもしれません。]
「クセ」になってしまっているのかもしれません。
例えば…
・ベビーベッドの配置(窓のある方ばかり見る)
・おむつ替えの台の位置(親の顔がいつも同じ方向)
・モビールの吊るす位置(興味のある方向しか見ない)
こういった家庭の中の“景色”が、向き癖に繋がっていることがあるんです。
結果として、いつも同じ側が下になり、だんだんと頭の形が左右非対称に…。

● 抱っこやうつぶせ遊びって、やっぱり大事?
はい、めちゃくちゃ大事です!
「タミータイム」って聞いたことありますか?
赤ちゃんを起きてる時間に、短時間うつぶせにする遊びです。
これを日常に取り入れることで、首や体の筋肉が鍛えられるだけでなく、
頭への一方向の圧迫を防いで、形の偏りを予防できます。
また、日中の“寝かせっぱなし”は要注意。バウンサーやチャイルドシート、ベビーラック…便利ですが、同じ姿勢が長時間続くと要注意。
時には床でゴロゴロ、抱っこで視界を変える、そういう“ひと工夫”が効いてきます。

● 第一子は頭の形が歪みやすいって本当?
これも実は研究で示されている事実です。
上の子がいる場合、下の子は
・親の経験がある(体位を変えたり慣れている)
・兄弟と遊ぶ中で姿勢の変化が多い
という理由で、斜頭になりにくい傾向があると言われています。
一方で第一子だと、
・親も不慣れ
・静かな時間が多く、仰向け寝が長くなりがちということもあり、
同じ姿勢で寝続けやすい=頭の形に影響しやすいんですね。

● 知っているだけで、ぜんぜん違う!
健診やかかりつけ医に相談すると、「そのうち治るよ」と言われることもあるかもしれません。
でも、実際には生後2〜3か月が、頭の形が一番変わりやすい時期なんです。
フィンランドでは、赤ちゃんが生まれた直後から
「向き癖の予防」「体位の工夫」「うつぶせ遊び」の指導をしていて、変形が起こる子が半分以下になったという報告もあります。
つまり、“ちょっと知ってる”だけで変わる世界がある、ということです。

● 最後に
斜頭や絶壁は、親御さんのせいじゃありません。
でも、「ちょっとした工夫」で改善できることもあるんです。
「うちの子、向きグセあるな」「頭の形、これで大丈夫かな?」
ちょっとした心配事でも御気軽にご相談下さい。

お子様一人一人に合わせた治療・アドバイスをさせていただきます!

東京日本橋クリニック 医師 堀越 恒