梅雨に備える

6月に入り、気温や湿度が高くなる梅雨の季節は、1歳未満の乳児にとって体調を崩しやすい時期です。
この時期は、大人にとってもジメジメとした毎日で、それだけでも何となく不快な季節となりますが、体温調節が未熟な乳児にとっては、いつも以上に注意が必要な季節なのです。

今回のテーマは、『梅雨に備える』です。
ところで、皆さんはNTTの天気予報サービス『177』が今年の3月31日をもって終了したことはご存知でしょうか?
もしかすると、このサービス自体を知らなかった方も多く、このニュース自体のことを理解できない方も多かったかもしれません。
天気予報を知りたい場合、現代は、テレビ、ラジオなどのメディア媒体よりも、インターネット、すなわち、携帯アプリなどによって検索することがほとんどだと思います。
5分ごとの天気予報、1時間ごとの天気予報などはもちろんのこと、雨雲レーダーの動き、気温変化、湿度変化、風の向き・強さ、等々、欲しいと思う情報はいつでも手に入れることができます。    


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それでは、子育て中の皆さんはどのくらいこういった天気予報を活用していますか?
体温調節が未熟な乳児にとっては環境を整えてあげることが大切です。
かといって、いつでも24時間中エアコンを同じ設定で効かせておけばいいというものではありません。
室内環境を快適に保つためには、その日の気温や湿度を知らなくてはならないのです。
そこで、必要なのが天気予報です。
また、小さな子どもにとって、太陽の光に当たることも重要です。
そのためには、梅雨の合間のわずかな晴れ間を有効に使わなければなりません。
そんな時に必要なのも天気予報です。

現代は便利すぎていつでも知りたいときに知りたい情報を得ることができるため、前もって情報を見て整理しておくことをしなくなってしまったかもしれませんが、天気予報に関しては、少なくとも今日だけでなく、明日、明後日くらいまでの情報を得て、行動することが重要です。
暑い日が続くからといって、薄着のまま、布団など何もかけずにお子さんを寝かせてしまったら、朝方になって急に冷え込み、鼻水がズルズルになってしまったなんていうことも良く聞く話です。

せめて、今夜の天気(気温変化、湿度変化)くらいは知って備えましょう。『エアコンや除湿機を上手に使い、室温は25~28度、湿度は50~60%程度を目標に設定しましょう。』
『冷房の風が直接当たらないように配慮し、こまめに衣服の調整を行いましょう。』
『汗をかいたままにしておくと、あせもや湿疹の原因になるため、肌着は吸湿性のよい綿素材を選び、汗をかいたらすぐに着替えさせましょう。』
などと、よく言われますが、その前にやはり天気予報です。

また、この季節は食中毒や感染症にも注意が必要です。
ミルクや離乳食は作り置きを避け、食器や哺乳瓶の消毒を徹底しましょう。細菌やカビなどは温度、湿度によってその繁殖力は全く違います。
ここでもやはり天気予報ですね。
そして、乳児は免疫力が弱く、ほんのわずかな菌でも体調を崩すことがあります。
手洗いを習慣化し、外出から戻った際やおむつ替え後の手指衛生をしっかりと行うことも忘れないでください。
さらに、雨の日が続くと外出が難しくなりがちです。
日光に当たる機会が減ることでビタミンD不足にもなりやすいため、梅雨の晴れ間は短時間でも散歩に出かけ日に当たりましょう。
赤ちゃんの骨の発育には、ビタミンDと日光に当たることがとても重要です。

このように、梅雨の気候に合わせて生活環境や衛生管理を工夫することで、お子さんの健康を守ることができます。そして、そのためには天気予報は無くてはならないものです。
ぜひ、皆さんも、天気予報を生活に役立ててください。

東京日本橋クリニック 顧問・医師  草川 功


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