赤ちゃんの頭の形は綺麗になる?ドーナツ枕(ベビー枕)の効果とリスク

赤ちゃんの頭の形は綺麗になる?ドーナツ枕(ベビー枕)の効果とリスク

赤ちゃんの頭のかたちがゆがんでしまうことを防ぐため、また改善するために使用される「ドーナツ枕(ベビー枕)」は、本当に効果が期待できるのでしょうか。 0歳からの頭のかたちクリニックの専門医が、効果の真意とリスクについて解説します。

ドーナツ枕(ベビー枕)Q&A

「ドーナツ枕は、赤ちゃんの頭の形(絶壁や斜頭)を良くする効果がありますか?」と質問するママ

ドーナツ枕は、赤ちゃんの頭の形(絶壁や斜頭)を良くする効果がありますか?

「実は、科学的な有効性は十分に証明されていません。 頭のゆがみの予防や治療としてドーナツ枕やベビー枕を使われるご家庭は多いですが、現状では科学的な有効性は十分に示されていません。
 また、月齢が進んで赤ちゃんが自分で首を動かすようになると、すぐに枕から頭がずれてしまうため、寝姿勢をコントロールして頭の形を矯正するのは難しいのが実情です。」と答えている医師

有効性は十分に示されていません

実は、科学的な有効性は十分に証明されていません。 頭のゆがみの予防や治療としてドーナツ枕やベビー枕を使われるご家庭は多いですが、現状では科学的な有効性は十分に示されていません。
また、月齢が進んで赤ちゃんが自分で首を動かすようになると、すぐに枕から頭がずれてしまうため、寝姿勢をコントロールして頭の形を矯正するのは難しいのが実情です。

「新生児からドーナツ枕を使っても安全ですか?」と質問するママ

新生児からドーナツ枕を使っても安全ですか?

「窒息のリスクがあるため、使用には注意が必要です。 ドーナツ枕を使用すると、赤ちゃんの首が前に曲がって下顎が胸に押しつけられ、気道が塞がってしまう(窒息する)危険性があります。
 そのため、一般的なドーナツ枕は対象年齢が2〜3ヶ月以降に設定されているものが多くなっています。アメリカ小児科学会やFDAでは、窒息のリスクを防ぐため、乳幼児の睡眠時に枕を使用しないよう注意喚起がされています。」と説明する医師

窒息のリスクがあります

ドーナツ枕は窒息のリスクがあるため、使用には注意が必要です。ドーナツ枕を使用すると、赤ちゃんの首が前に曲がって下顎が胸に押しつけられ、気道が塞がってしまう(窒息する)危険性があります。
日本小児科学会は乳幼児の安全な睡眠環境について、窒息リスクとなる寝具や寝床環境を避けることを推奨しています。また、アメリカ小児科学会(AAP)も乳児の睡眠スペースから枕などの柔らかい物を取り除くよう推奨しています。さらにFDAは、頭の形を整える目的の乳児用枕について、有効性が確認されておらず窒息の危険があるとして使用しないよう注意喚起しています。

「ドーナツ枕を使わずに、自宅でできる頭のゆがみ対策はありますか?」と質問するママ

ドーナツ枕を使わずに、自宅でできる頭のゆがみ対策はありますか?

体位変換やタミータイムについて説明する医師

体位変換やタミータイムが効果的です

赤ちゃんの安全を考慮したゆがみ対策としてお勧めしたいのが、頭の一部ばかりに圧力がかからないよう、こまめに体の向きを変える「体位変換」、そして、起きている時にうつぶせで過ごす「タミータイム(腹ばい遊び)」です。

体位変換

同じ方向ばかり向いていると特定の箇所にのみ圧力がかかってしまうので、向きを変えてあげましょう。 授乳時など抱っこをする際に、左右交互にしてあげると効果的です。また、赤ちゃんが寝っ転がっている際にラトル(ガラガラ)などを使って向きを誘導してあげるなど工夫してあげると良いでしょう。

タミータイム

「タミータイム(腹ばい遊び)」とは、ママ・パパの見守りの下、赤ちゃんがうつぶせで過ごす時間のことです。頭の圧力を分散させ、首などの筋肉の発達を促すのにも有効です。1日に2〜3回、3〜5分程度の短い時間から始めて、少しずつ時間を延ばしていきましょう。

ただし、窒息の事故を防ぐため、必ず赤ちゃんが起きている際に行い、大人が絶対に目を離さないようにしましょう。

「自宅での対策ではなかなか頭の形が良くなりません。どうすればいいですか?」と質問するママ

自宅での対策ではなかなか頭の形が良くなりません。どうすればいいですか?

専門の医療機関を受診し、必要に応じて「ヘルメット治療」を検討しましょう。
軽度のゆがみであれば成長とともに目立たなくなることもありますが、中等度以上のゆがみは自然に大きく改善することは期待できません。ホームケアで限界を感じる場合や、少しでも違和感がある場合は、早めに受診することをおすすめします。
ヘルメット治療は、頭蓋骨がやわらかい生後2.5〜8ヶ月頃に開始することが推奨されていますので、お早めに当院にご相談ください。と解説する医師

ヘルメット治療を検討しましょう

専門の医療機関を受診し、必要に応じて「ヘルメット治療」を検討しましょう。
軽度のゆがみであれば成長とともに目立たなくなることもありますが、中等度以上のゆがみは自然に大きく改善することは期待できません。ホームケアで限界を感じる場合や、少しでも違和感がある場合は、早めに受診することをおすすめします。
ヘルメット治療は、頭蓋骨がやわらかい生後2.5〜8ヶ月頃に開始することが推奨されていますので、お早めに当院にご相談ください。

ヘルメット画像

ドーナツ枕(ベビー枕)の効果とリスクについての解説でした。
最後に、当院の理事長小室先生からのメッセージをご紹介します。

小室理事長からのメッセージ

小室広昭 医師(理事長)

1984年東京大学医学部医学科卒業。東京大学小児外科学教室入局。東大病院、日本赤十字社医療センター 、埼玉県立小児医療センター、St.Jude小児病院留学などを経て、1997年より自治医科大学講師。2000年より筑波大学講師および准教授。2011年より東京大学小児外科准教授。2013年より上尾中央総合病院小児外科科長。現在、埼玉医科大学客員教授、2022年より0歳からの頭のかたちクリニック理事長。ベストドクターin Japan (2016年より)。

メッセージ

赤ちゃんの頭のかたちについては、「様子を見ていれば大丈夫」「枕を使えば治る」といった情報を目にする機会も多く、ご家族の皆さまが悩まれる場面は少なくありません。
特に近年は、インターネットやSNSなどで多くの情報を得られる一方で、安全性や医学的根拠が十分ではない情報が広まってしまうこともあります。
ドーナツ枕は明確にアメリカでは使用しないことが推奨されており、改善のエビデンスも無いため、日本でも注意が必要です。
頭のかたちについて少しでも不安や迷いがある場合は、ご家庭だけで抱え込まず、ぜひ当院へご相談ください。早い時期に正しい情報を知ることが、ご家族にとって大きな安心につながると考えています。

まとめ

ママ・パパへのメッセージをいただきました。お子さまのヘルメット治療を検討されているママ・パパはぜひ参考にしていただき、ご納得のいくヘルメット治療を進めていただければと思います。
いつでもお気軽に「0歳からの頭のかたちクリニック」にご相談ください。